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イル・ポスティーノのtonyのレビュー・感想・評価

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)
3.7
イタリアの小さな島のお話。私は共産党のこともカトリックのことも無知である。でも政治や経済や宗教やそういう人が作った思想を凌駕するあの島の美しさをこの映画によって知ることができた。読み書きができる住人が少なく、水道もない貧しい島を保存ということではなく、近代の思想から守っていけるのか。制作者はそれを問うているのだと思った。その術として、文学や芸術で顕在化させないとダメで、それには鍛錬が必要で、何もしない受け身の住人はただ都市がやっている近代化に傾倒する。でも田舎で都市と同じ事をしてもただの出来損ないになる。
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