2022/05/13㈮ 池袋シネ・リーブルにて14:00からの回(上映後舞台挨拶付き)を鑑賞。
いわゆる愛国者の方々がインタビューの中で語る「愛国精神」がいかに薄っぺらいものかが頻繁に露呈し、その度に場内のあちこちから失笑が漏れた。
本来「批判」とは物事の本質を「吟味」することであって、「非難」や「難癖」とは違う。
カントは『純粋理性批判』の中で理性を悪いものだと断じているのではない。理性というものの本質を徹底的に「吟味」しているのである。
したがって日本の過去の歴史や現政権への批判とは「日本を貶めるための悪口」ではなく、むしろ「日本をヨリ良いものにするためにその本質を吟味する行為」なのである。
だから「国からお金をもらっているくせに国の文句を言うな」と言うのは的外れな発言で、むしろ国からお金をもらっている人や組織こそ国を厳しく批判しなければならない。
上映後の舞台挨拶で、軍人エリートの家庭に育った湯川れい子氏が、戦後徹底して反戦の立場に立つようになった経緯を熱く語る姿を見て、心を打たれた。