HidekiIshimoto

ハンターのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

ハンター(2011年製作の映画)
4.5
『ホモ・デウス』のベストセラーにより、すでに地球上の大型動物の9割が人間と家畜ばかりで、その家畜達はただ人類に喰われるまでのすし詰アウシュビッツ状態、という認識が広まればキャップの説くヒューマニズム、つまりは人類至上主義こそがその元凶というなんとも苦しい矛盾を突き付けられ、さらにもサノスの理に共感が集まることになる。のか?この映画はそんな矛盾の下で滅びていくしかないタスマニアタイガーの哀れと、滅びへの最後の一押しだとわかった上でそうするしかない酷い選択を選ぶしかなくなっていく1人のハンターの哀れをリアルに描いた比類なき傑作。だと思うのだけど、医療万歳、ペットショップ楽しい、牛うまいねとか思い続けたい方々はけして観てはならんのです。