マクガフィン

夜を走るのマクガフィンのレビュー・感想・評価

夜を走る(2021年製作の映画)
3.4
平平凡凡に生きる男が、ふとしたきっかけで道を踏み外す。平凡のバランスが大きく崩れた中盤の新興宗教あたりからテイストもガラリと変わる不協和音は善し悪しに。火花が散る屑鉄工場のショットの強烈さ、揺蕩うした情念のような平凡な街を車で徘徊し、死体が次々と移動することなど見所はあるが、群像劇としてのエピソードやキャラの捌き方が上手いとは言えず、上映時間の125分は長い。もっとタイトで緩急を付けた疾走感やシャープさが欲しかった。