みんと

さかなのこのみんとのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
4.3
沖田修一監督は『横道世之介』が大好き。
今作もめちゃくちゃ響いた。

みんな大好き のん主演、個人的に大好き井川遥、そしてさかなクン、もはや好きな要素しか無い!

NHKBS再放送中の『あまちゃん』に今更再びどっぷりハマり中な事もあって、女優のんの成長ぶりも興味深い。と言うか、キラキラした瞳も演技も全く変わらない(そこが良くて、むしろ変わらないで欲しい)。

やっぱり随所で『あまちゃん』を感じたのは私だけじゃないと思う。ウニもさかなクンの守備範囲だろうし。
飛び込む、落ちる、潜る、全てのシーンであまちゃん(天野アキ)だもの。

さかなクンのうんちくも興味深い。勉強になる。欲を言えばもっともっと欲しかったなぁ。笑

ギョギョッ!アオリイカさんにはアニサキスがいないのね。
カラフトシシャモのくだりは既に周知。
秋刀魚は頭から食べると骨が喉に刺さらない?本当かなぁ…

母親を演じた井川遥がめちゃくちゃイイ。
と言うかあのお母さんあってのさかなクンだった。
終始母親目線で観てたし同化しまくり。
子供の“好き“を伸ばす魔法の言葉に溢れていて、ウルッとそしてジ~ン。

仲間達がまたイイ。さかなクンの愛され力は生まれつきなんだろうなぁ… のんのイメージともピタッと重なる。
柳楽優弥はレストランのシーンもグッときたし、一推しキャラだった。

水槽に囲まれ、まるで母なる海に抱かれて眠るかのシーンはブルーがかった深海をもイメージさせられ、こっちまで妙な安心感に包まれた。

そもそも好きなら食べられないかと思いきや、逆に食べるほどの魚愛にもはや脱帽!
カメオ出演の沖田監督の滲み出る人柄にも納得。

タイムリーな話で言えば『らんまん』の牧野富太郎さんも然り、湧き上がる好きという気持ち、突き詰める情熱は、尊く羨ましくもあるけれど、類まれなる才能を見守り伸ばしてあげる周囲の人あってのこと。
寛容である事、見守る事の大切さを改めて肝に銘じるところで。

可笑しみとあったかみと感動がギョギョッと、いやギュギュッと詰まった素敵作品。これからの子育て世代の人にも必見の作品でもあった。


好きに勝るものは無しでギョざいます🐟
みんと

みんと