エイドリアン 亡き妻が世界に遺したものの作品情報・感想・評価

エイドリアン 亡き妻が世界に遺したもの2021年製作の映画)

Adrienne

製作国:

上映時間:98分

4.0

「エイドリアン 亡き妻が世界に遺したもの」に投稿された感想・評価

エイドリアン・シェリーのことはハル・ハートリー作品の常連程度の知識しか有してなかったので、彼女が幸福の絶頂で殺害されたことや、監督・脚本も多く手がけていたことなどを初めて知った。
単純に彼女の映画人としての物語というだけではなく、殺人事件の遺族の物語としても、ミートゥー運動を先駆けた女性の奮闘記としても観られる非常に多面的なドキュメンタリーだった。
部屋にポスター貼ってるくらい好き。
数年前にハル・ハートリー初期作を上映してたときに全通して半券集めた特典で貰った。
考え中

考え中の感想・評価

3.3
ハートリー映画の女優さん。小柄で特徴的な声の、何か独特の雰囲気がある人という印象のみだったが、他にも面白そうな作品に携わるマルチな才能の持ち主だったと知った。夫が何からも逃げずに全てに向き合ってきた姿が凄い。エイドリアンが死後も彼を突き動かし導いて生かしているように感じられた。忘れ形見の娘が美しく声がそっくり。母の日について聞かれたとき、大事MANブラザーズバンドの歌詞と同じように答えていたのが印象的だった。エイドリアンの死生観、人生訓のようなものが予言めいている。誰かの素晴らしさをその亡き後に知るということが悲しい。
経歴、思想、表情を知れる遺族目線の愛の大きさに比例し、攻撃力の高い"ドキュメンタリー"に居心地の悪さを覚える。小さな体で旧態依然の映画界を駆け回った彼女の口を男の手で塞ぐこと、人生の半分を獄中で過ごした彼もまた移民でありスペイン語でしか語れないこと、殆どの登場する人の肌は白く声が大きいこと。我々は考えることも、意見を表明することもやめてはいけない もう死んじゃってるから悲しいのに安心するしこうして娘ほどの年齢のこどもたちが何度でもあなたに恋をするから映画って永遠
女優エイドリアン・シェリーの悲劇的な死の真相と彼女の女流監督としての先進性と功績、そしてひとりの女性、母親としての在りようを夫アンディ・オストロイが綴ったドキュメンタリー。
涙なしでは観られなかった。
「最も個人的なことが、最もクリエイティブなこと」スコセッシがポンジュノに贈った言葉を思い出していた。
アンディにとって、本作は自分のため、娘のため、なにより無き妻のためにどうしても作らなければならなかった映画なのだ思う。
その切実で、だからこそ衒いのない率直さが胸を打つ。
やがて、エイドリアンの"物語"から浮き彫りになっていく、女優としての夢と挫折、それ故に育まれたクリエイターとしての野心と"成果"
彼女がもし今も生きてきたら、どんな作品を作っていただろうか?と思わずにはいられないし、それはもう叶わないという現実に打ちひしがれる。
しかし、それでも、彼女はこの世界に居たのだ、という事は、エイドリアンを愛した人たちと、彼女の映画を観た人たちの胸には永遠に刻まれていく。

単なる"セレブのドキュメンタリー"というものを越えて、近しい人を突然なくしたすべての人たちへの哀悼と共感、そして映画というものの可能性と希望を改めて見つめ直す、特別な作品。
Mypage

Mypageの感想・評価

4.0
ハートリー作品のエイドリアン、1フレームごと輝きすぎて失明しそう
顔が面白すぎる
ハートリーのセンスだと思ってたユーモアがけっこうエイドリアンのものでもあったのかなと想像できてうれし
やっぱエイドリアンの喋りかたは可笑しい。英語覚えたての外国人みたいに喋る。トーンもヘンテコ。
エイドリアン・シェリー。時代の先を行く女優さんがいたとは❗️しかも超キュート!
エイドリアン・シェリーの夫が亡き妻の死の真相に向きあうべく製作されたドキュメンタリー。

天然で抜けている役柄のイメージとは真逆の知的な女性だったことを知る。
ハル・ハートリー監督作品に多く出演しているが、彼女の持ち味と相まって、独特な雰囲気を醸し出している。
彼女の思い描く"演じること"を知ると、出演作の見方が変わるかもしれない。

本作は、エイドリアン・シェリーが「Me Too」ムーブメントの先駆けであったことを物語っている。
Sohey

Soheyの感想・評価

3.7
初期ハル・ハートリー作品のミューズであり、監督としてもハリウッドの映画界を変える存在でありえたエイドリアン・シェリー。『ウェイトレス』ブロードウェイ版の観客たちの多くは彼女の名前すら知らないなんて。母親としてもしてあげたいこともっとたくさんあったはず。彼女が殺害された動機は米国の社会問題ともつながっていた。

夫であり監督のアンディ・オストロイが終盤にある人物に会うシーンと、娘に「ママと会えたら何がしたい?」と問いかける場面は涙を禁じえない。。
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