NAOKI

夢のNAOKIのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.7
こんな夢をみた…

世界はゾンビに溢れ、おれは一人ゾンビに囲まれ絶対絶命💦工事現場に逃げ込んだおれは鉄骨を登る…かなりの高い場所に鉄骨が十字に組まれている場所があり、その十字になった部分にはプレートがあり、足場を確保できた!
四方からゾンビたちはわらわらと鉄骨を渡っておれに迫る💦おれの手には一本の鉄パイプ…
振り回すと鉄骨の上を渡ってくるゾンビどもは面白いように転落していく…
「やった!ここならゾンビどもを永遠に防げるぞ!」
永遠に?いつまでおれはここで鉄パイプを振り回してればいいんだ?
ベッドの上で手をぐるぐる振り回しながら汗だくで目が覚めました💦
これは、以前おれが本当にみた夢だけど面白いですか?😁💦

この黒澤先生の「夢」が公開された頃…おれはまだはな垂れの映画小僧でした。でもすでに「用心棒」や「七人の侍」の洗礼は受けており、この大監督に日本映画界がなぜ金を出さないのか不思議に思っていました。そんな監督に映画を撮らせたのはコッポラやスピルバーグたちハリウッドの映画人たちでした。皮肉なことに黒澤先生の偉大さを日本人ではなくハリウッドに教えてもらったのです。
スター・ウォーズのC3POとR2D2のモデルが「隠し砦の三悪人」の太平と又七だと知って驚愕したのをよく覚えています。

そんな黒澤先生にスピルバーグが金を出しスコセッシまで出演しているというこの映画を知ったとき「実際に監督がみた夢を映像化したオムニバス」と聞いて本気で心配しました。スピルバーグに金出させてそんな映画…大丈夫かよ?💦

映画館に駆けつけると…いきなり「こんな夢を見た」
いきなり晴れの日に雨が降ってて「こんな日は狐の嫁入りがあって人に見られるのをひどく嫌う」と話を聞いた少年が森の中に迷いこみ、いきなり「狐の嫁入り」を目撃する!
雅楽みたいな音楽が流れる中…霧の立ち込める山道を狐のお面を着けた明らかに人の行列がしずしずと歩いてくる!
「マジか?黒澤先生…大丈夫?スピルバーグ怒らない?」おれは本気で心配になりました。
ところが…
これは観てもらわないと分からないかも知れませんが…💦
その狐のお面を着けて歩いてくる行列が音楽のカッティングと共にさっさっと周りを伺うポーズをとって静止するのです。そして再び音楽が流れ始めると行列は進みだし、また音楽のカッティングでさっさっ…静止…
この動きが狂言や能を連想させる振り付けで一糸乱れぬ素晴らしい動きなのです。行列全員の動きが見事にシンクロしてて、おれは全身に鳥肌が立つような感覚を覚えました。

この調子でリアルひな祭り…雪女…戦争の亡霊と八話本当にじじいの夢を見せられるだけ…朝…興奮した友達の夢の話ほどつまらないものはないと言いますが😁💦まさにこれは、リアルにじじいの夢の映像化…面白いわけないはず。
特に後半、放射能の恐ろしさを描く夢なんかは当時はちょっと説教臭いと感じたのですが…311を経験した今、やはりこの人は神だったのかも知れないと思わされます。

ハリウッドの盟友たちに金を出させてこんな映画を作るなんて…やはり、黒澤先生ただ者ではなかったと今更ながらに思います。変な映画で好き嫌いは間違いなくあると思いますが、CGなしでこの映像化の執念はやはりすごいと思います。
先に書いた「狐の嫁入り」は文章でその魅力を伝えられる自信が全くないすごい「映像力」を持っていると思います。

こんな夢を見た…

おれはビバリーヒルズの豪邸で金持ちを相手にテニスをするバイトに来ている(テニスも知らずビバリーヒルズも行ったことがないおれが何故こんな夢を見るのか?自分でも全く理解に苦しむ)
そのテニスはコートが何面もありネットもいくつもある複雑な形をしており金持ちはアルバイトを雇い複数人のこの不思議なテニスに興じるのだ😁💦そのゲームの最中に編隊を組んだUFOの襲撃を受ける!火柱のような怪光線が降る中…豪邸の中をおれたちは逃げ惑う…この夢はエイリアンの登場まで続く大作だったのですが…

面白い?😁💦
NAOKI

NAOKI