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銀行券のokimeeのレビュー・感想・評価

銀行券(1907年製作の映画)
3.5
アリス・ギィ短編13 13本目。
かつ、2022年、350本目。

坂本安美さんによるオープニングレクチャー付。

せ、切ない。「全て良し」なのか??
大金だから疑われるんだろ、ということで警察署長が小銭に崩してくれてるのめっちゃ良かった。

チャップリン的。
外見での差別、入れ替わり。

----以下、レクチャー----
・アリスはおそらくチリのインディオ(混血)だろう
・ゴーモン社の映画製作部門の責任者に23歳で抜擢
・1896年「キャベツ畑の妖精」の出演者などは全員友達。これがうけたので映画部門ができた。
1902年の「第一級の産婆」で、セルフリメイク。この作品があったため、「女性監督第一号ではない」と言われていたが、キャベツ畑の妖精が1896年ということが確認され、やっと認められた。
・毎週月曜日にその週でする仕事を話し合った。
・物語をつけただけでなく、逆回転や早回し、スピードアップ、フィルムの重ね、フェードアウト、フェードインも開発している
・歴史の話や、文学の脚色などもアリスは行っている
・200本から400本作ったのでは?と言われている。
・ゴーモン社はまだ続いている
・後の偉大な監督の能力を見出して自分のアシスタントにしている
・1911年日本公開「怪盗ジュゴマ」の監督もアリスが見出した。
・「なぜ女性がそんなに活躍しているのか」と妨害や嫌がらせをされるようになる
・ゴーモン社はクロノフォンというトーキーシステムの特許権をアメリカで取らせるため、アリスの夫にアメリカに向かわせる。(ゴーモン社はアリスを見捨てたのでは?)
・1912年、夫と映画会社を設立し、フォートリーという地(当時は映画が盛んだった地)にスタジオを建設。
・移民や子どもの虐待、西部劇、サスペンスなど、アメリカに移ればアメリカの社会・文化を取り入れた。
・出演者全員がアフリカ系の映画もアリスが初。
・特にアメリカ時代の作品は各地に散らばってしまい、カリフォルニアのフリーマーケットで見つかったことも。
・1920年「さまよえら魂」が最後の作品。完成まで出来なかった。
・フランスに戻って、自分の業績が歴史から消されていることを知り、自伝を書いた。(生前には出版されず) 「私は銀幕のアリス」
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