ネオニダス

劇場版 Gのレコンギスタ V 死線を越えてのネオニダスのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい。もうこの一言に尽きますよね。まさにこの作品は「人間讃歌」ですよ。作品全体から生命エネルギーが迸ってる。もうなんか自分でも宗教的なこと言ってる気がするけど、それくらいいい物語だった。これがまさに「元気のG」やし、それはこれからの人生における「始まりのG」なんやろな。

最終決戦もあっさりやったし、マスクにもとどめを刺さない、よくあるシリーズやったらどちらかが完全勝利して停戦を呼びかけて終了!って感じやったやろうけど、これはそうじゃないんよな。もちろん戦死者は多いけど、それでも多数の人々が戦いをやめて物語は終わるっていうのが、ある種清々しい終わり方やった。

エピローグがいいんですよね。ベルリはGセルフと一緒に宇宙のいろいろなところを旅して、世界の広さを知った。そして戦いが終わった後は、自分の力(マシンには乗ってるけど)、自分の目で世界を旅するようになるっていうのが、ああなんかこの後もベルリたちの人生は続いていくんやなって、エピローグで悪い顔してる人が一人もいてないんですよ。みんな清々しい顔して、それぞれの人生を歩もうとしてる。本編は非常に難解やけど、細かい事を俺らに説教するような作品じゃなくて、ただ「立ってみて歩き、スタート切って走る」ように生きることへの、エールをもらえるような作品でした。

富野監督もこんなん言ったら不謹慎やからあえてはっきりとは言わんけど、もういつどうなってもおかしくないような年齢でこんな生き生きした作品を作れるのマジですごいなと思う。多分何年後かしたら再評価されてGレコは名作だったって言われるようになるやろなって思う。こんないい作品に出会えてよかったです。テレビシリーズからはや8年、劇場版始まってからは3年、お疲れ様でした!