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ザリガニの鳴くところのkuuのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.6
『ザリガニの鳴くところ』
原題 Where the Crawdads Sing.
映倫区分 G.
製作年 2022年。上映時間 125分。
ディーリア・オーエンズの小説『ザリガニの鳴くところ』を実写化したミステリー。
湿地帯でたった一人で育った少女が殺人事件の容疑者となって法廷に立ち、壮絶な半生と事件の真相が明らかになる。
メガホンを取るのは『ファースト・マッチ』などのオリヴィア・ニューマン。
『フレッシュ』などのデイジー・エドガー=ジョーンズ、『シャドウ・イン・クラウド』などのテイラー・ジョン・スミスのほか、ハリス・ディキンソン、デヴィッド・ストラザーンらが出演する。
テイラー・スウィフトが本作のためのオリジナルソングを書き下ろした。
また、作中、チェイスがベッドでカーヤに歌う曲は、1959年のレフティ・フリゼルの無実の罪で起訴され、アリバイを主張しない男を歌ったフォークバラード"ロング・ブラック・ヴェール"。

ノースカロライナ州の湿地帯で、将来有望な金持ちの青年が変死体となって発見された。
犯人として疑われたのは、『ザリガニが鳴く』と云われる湿地帯で育った無垢な少女カイア。
彼女は6歳の時に両親に捨てられて以来、学校へも通わずに湿地の自然から生きる術を学び、たった1人で生き抜いてきた。
そんなカイアの世界に迷い込んだ心優しい青年との出会いが、彼女の運命を大きく変えることになる。
カイアは法廷で、自身の半生について語り始める。

今作品は新星デイジー・エドガー=ジョーンズが演じる、孤立しながらも美しいカイヤ・クラークの世界が紹介される。
勇敢で強い意志を持つ彼女は、乗り越えられない困難に直面しながらも生きることを学び、ある運命の朝、アンドリューの死体が沼地で発見されると、優しいテイト・ウォーカーと横柄なチェイス・アンドリュースとの三角関係が彼女の人生を狂わせようとする。
物語は、すべての要素が期待通りに機能しているわけではなく、法廷のシーンや恋愛の幕間は最高とまでは云えないかな。
しかし、今作品の成功の鍵は、素晴らしいロケーションと、目の前でディープ・サウスを生き生きと描き出す能力以外に、エドガー・ジョーンズの演技にあると感じました。
彼女は、主演の男性たちと時に冷めた相性を乗り越え、目の前で築きつつあるキャリアで再び注目すべき演技を見せてくれたけど、これは彼女の素晴らしい仕事のおかげでもあるんちゃうかな。
今作品では、カイヤの個人的な経験による試練や苦難が、胸を締め付け、心温まる内容となっており、リース・ウィザースプーンのバックアップによるこの作品でヒロインが正当に扱われることを願う原作ファンを喜ばせるに違いない。
ニューマン監督の作品は、賛否両論あるものの、間違いなく魅力的な本の古典的な映画化として評価されることはないやろうけど、最近の記憶に残る主人公が登場するこのドラマに目を向ける前から熊手を持って並んでいるような批評家たちが評価するよりもはるかに良い作品でした。
デリア・オーウェンの大人気小説を忠実に再現し、現代で最も魅力的な文学作品の1つである架空の人物に正義の鉄槌を下した作品でした。
ヲチは賛否あるだろうけど個人的には、分かっちゃいたがヒヤリとしたかな
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