試写会にて鑑賞しました。
社会派エンターテイメントという、社会問題を扱った映画ですので、ジャンルとしても、観客にどうやってアプローチするのか、難しい面が多分にあったことが伺えますが、この映画を観ると、「ザ・社会派エンターテイメント映画」という感じを受けるほどの日本の高齢化社会の問題を見事に映像化した素晴らしい映画となっています。
松山さんと前田監督が「10年かかってやっと映画化できて良かった」と記事でもありますけども、認知症を題材とした映画制作の難しさを感じました。しかし、それを感じさせない監督、キャスト、スタッフ等の凄まじい熱意のようなものを感じるとても熱い映画でもあります。
斯波とその父親のシーンはとても胸が締め付けられます。観終わった後に、どうしたらこのような悲劇が避けられるのか、自分のことのように考えてしまいます。
また、斯波と大友が対峙する迫力のシーンや、最後に流れる主題歌「さもありなん」も良いです。