ShotaOkubo

天使の涙 4Kレストア版のShotaOkuboのレビュー・感想・評価

天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)
4.0
ロメールの特権「偶然」は、ウォン・カーウァイにも許されている。その「偶然」は、例えば、出会いという形となって現れるが、この出会いは「すれ違い」を宿命付けられている。なぜなら、ウォン・カーウァイには「ここではない何処か」に向かって飛び続ける脚のない鳥としての自意識があるからだ。「偶然」を映画の力とせんとする態度は、ロメールとウォン・カーウァイに共通するが、「ここではない何処か」へ放浪を続けるのは、ウォン・カーウァイに固有の態度である。
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