バリカタ

母へ捧げる僕たちのアリアのバリカタのレビュー・感想・評価

母へ捧げる僕たちのアリア(2021年製作の映画)
2.0
アリアって「オペラなどの中で、1人で歌われる曲」のことを言うそうです。であれば、この邦題おかしいんだよなぁ〜。「僕たちの」ってのがおかしいし、本作は兄弟それぞれがってことじゃなく、植物状態になった母を中心とした男4人兄弟の不恰好で無骨でぶっきらぼうな家族愛を描いた作品です。

ルーツが移民の家族だと思いますが、彼らの困窮(って言って良いと思いますが)している生活の現実を描きながら、家族の姿を描いていきます。最近のフランス映画は移民系のお話が多いような気がします。なぜなんだろ?ドラマ作りやすいのかな?

さておき、原題の方がしっくりくる内容だったんですよね。Google翻訳を通すと「私の兄弟と私」。そう、家族愛は描いていますが、個性豊かな3人の兄と末っ子の関係性を母の看護を通して描いていくからです。で、かなり淡々とすすんでいくのです。いろいろなエピソードも出てきますが、基本全部やりっぱなし感が否めずにストーリーに厚みをもたらせることに失敗しているんじゃなぁいかなぁ?って感じでした。心が震えることはなかったです、残念ながら。

唯一は「男兄弟っていいなぁ」って感想です。問題あるけど、こういう関係はいいなぁって。