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母へ捧げる僕たちのアリアののんchanのレビュー・感想・評価

母へ捧げる僕たちのアリア(2021年製作の映画)
3.8
爽やかな色合いのジャケではあるが、"アリア"ってオペラの?とあまり情報を入れずに鑑賞。

南仏の海岸町が舞台。14歳の少年ヌールの夏休みの経験と成長が描かれています。

ヌールは植物状態の母親を3人の兄たちと自宅アパートで世話しながら暮らしている。
介護に生活にお金が必要な兄弟。兄たちは真っ当な仕事はしていない。偽のTシャツを売り捌いている長男、バカンス客を相手に身体を売る次男、麻薬に嵌まっている三男とそれぞれ個性的な兄たちだが、母親を入院させずに自分たちの側に置き、自分たちが面倒をみる気持ちは一致している。

ヌールは母が好きだったドニゼッティの『人知れぬ涙』をスピーカーを引っ張ってきて聴かせることを日課にしていた🎶
ある日、夏期講習中の学校で、ヌールは音楽講師のサラと知り合いになる。
ヌールに歌の素質があると一聴で気に入ったサラは、その後もヌールに歌唱レッスンをするが、兄たちは理解を示さない。
しかしヌールはサラの公演に招待され、音楽の世界をより深く知る機会に恵まれる💫

母親の命には限りが...兄たちは葛藤しながらも奮闘する。そしてヌールは音楽体験を通して兄から理解される。兄弟愛の温かさが際立っていました💞


劇中で歌われる曲
ドニゼッティ:『人知れぬ涙』  
プッチーニ:トゥーランドット『誰も寝てはならぬ』  
ビゼー:『カルメン』
ヴェルデイ:『乾杯の歌』  
シューベルト:『音楽に寄す』

耳馴染みのあるものばかりなので、堅苦しさはありません。
音楽ムービーとしても良いかも🎶
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