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知られざるマリリン・モンロー 残されたテープのdalichokoのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

陰謀説はかねてから噂されていたが、ケネディ兄弟の弟、ロバート・ケネディとの深い関係があったことが強調されていた。しかしそれはドラマの一部でしかなく、モンローの数奇で複雑な人生の最後の1ページ。
それ以上に彼女が孤独の中で過ごした日々のことが多くの証言により現実的に描かれていて、モンローの多くの映像を示すことで、彼女の健気な姿が愛しく感じられる。
ノンフィクションという形式を取りながら、実際の証言に本物のような映像、つまりは証言者を演じさせることで、本当に当事者が話しをしているような映像が重ねられいる。

陰謀説に関しては、単に当時の大統領との関係を問題視するのではなく、モンローが元夫のアーサー・ミラーの影響などで、共産主義に影響されていった可能性についても補足されている。ここは極めて重要で、仮にもしモンローがコミュニストとしてマークされていたとしたら、彼女の死は辻褄があう。いわゆる赤狩りの影響とフーパー率いるFBIがそれなりの力を発揮した可能性があるということだ。ケネディ大統領がキューバ危機で極めて緊迫した判断を迫られる中、大統領とその弟が共産主義者モンローと深い関係にあった、となると、これは確かに国家的な問題と位置づけられても不思議ではない。

自殺と報道された状況の不自然な時間の経過を丁寧に証言で追うラスト30分は緊張がひた走る。
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