のっち

100人の子供たちが列車を待っているののっちのレビュー・感想・評価

4.0
これやりたい!

1988年チリ・サンティアゴ郊外ロ・エルミーダに暮らす貧しい子どもたちに映画教室を開くアリシア・ベガ。彼女たちを追ったドキュメンタリー。

映画を見たことないような子どもたちが映画を見て喜ぶ経験、映画の元となった技術を体験して驚く経験、実際に映画を撮ってみて笑い合う経験。全てが愛おしい。一方で社会情勢が悪いことが時折挟まれ、秘密警察や将来の夢が軍人など、今の日本人からすると悲惨さしかない。

これを今の子どもが見たらどう思うのか、日本の子どもが体験したらどうなるのか。非常に興味深い。

以下メモ。

映画は見たことがないのに、「前に撮影か録音されたことある?」と問われると、秘密警察に「何か秘密はないか」「地下室はないか」と聞かれたと答える12歳と8歳の子ども。

アルベール・ラモリスの『赤い風船』を見せて「作られた話の映画に出てくる人は本当にはいないのよ」と教えた後に、デモクラシーのドキュメンタリーを見せて「記録映画は本当のこと」と教える。

その後子どもたちが自分自身で『デモ』という映画を撮る。
のっち

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