このレビューはネタバレを含みます
【 時よ恋 】
舞台は貴船の老舗旅館、「ふじや」のみ。全編、ここで物語が繰り広げられるわけだから、実に夢がある。
いや、道路や川も舞台の範囲だったな。ふたりがデートしたから。それもまた、夢がある。
作風も実にユニーク。いわゆるタイムループで、同じ場面が繰り返されるのだが、毎回きちんとおもしろい。
時間に執着したり、喧嘩したり、恋の駆け引きしたりデートしたり。短時間ながら割り切って、皆したいことをしていたことが興味深い。2分間デートはやはり夢があるな。この人とこの時間を精一杯、愛す姿勢を感じたから。
いずれにしても、時間のスリップ、雪道のスリップに注意である。
でもやはり、永遠にループは続かない。時間と川は流れてナンボなのだ。どちらも今ながれている時と水を大切にしたい。
ループにちなんで繰り返しになるが、夢いっぱいの素晴らしい作品であった。