城の令嬢の結婚相手は誰だ?で賭けをした城の使用人たち。そのなかの一人の使用人の少年が、「ミスターX=見知らぬ誰か」に賭ける。
そうこうしてるとき、アメリカのダンサー(フレッド・アステア)がロンドンを来訪、タクシーで令嬢と出会い恋に落ちる。
少年は賭けで勝つべく、令嬢になりすまし、このダンサーにラブレターを送りつける。
このことがきっかけで勘違いが勘違いを呼び、ドタバタラブコメディが始まってしまうのだった。
ビリー・ワイルダーのラブコメディにありそうな愉快な設定に、フレッド・アステアの趣向を凝らした数々の名ダンスシーンがマッチして、とびきりご機嫌な作品になってる。
あえていうなら、ジンジャー・ロジャースではなく、踊れない女優がヒロインのため、ロマンチックなミュージカルシーンはほとんどない。
唯一二人で踊るシーンは、ほとんどララランドの公園のシーンのような振り付け。それももしかしたら参考にしたのでは?と思うほどに。
踊る騎士って聞いて、雨に唄えばのやつ??ってじゃっかん胸が踊ったけど完全に無関係(というのも当たり前で、この作品はRKO作品なので)。
ドラムを用いた超絶技巧ダンスシーンと、三人で遊園地の愉快な装置たちのなかで踊るシーンは一見の価値あり。最高に楽しい映画だった。