円柱野郎

CUBEの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

CUBE(1997年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

不条理サスペンスとでもいうべきか。
しかしワンセット、ワンシチュエーションで見せ切るアイデアは秀逸。
観客に対しても状況説明が全くないので、事情が分からぬまま手探りで脱出を試みる主人公たちと同じ目線で物語に入り込める。
分かっているのは迂闊に動くと殺される強烈な罠が仕掛けられている、ということだけで、実にサスペンスフルだよね。
低予算でもアイデア次第で面白い映画が出来る好例でしょう。

脱出の謎解きはそれらしきことが提示されているだけなので、正直言って観客側で悩む必要はない。
素数と言われればなるほどと思うし、因数の数と言われればなるほどと思うくらいの、マクガフィンと思っておけばいいくらいの意味だろう。
重要なのは、結果的に「動かなければ良かった」ということ、キューブ自体が“目的のない公共事業”であること、体制側である警官が最も暴力的ということ、最後に助かる者が無垢であること、といった具合に何もかもが皮肉であること。
監督はさぞ皮肉が好きなんだろうが、皮肉が好きなだけではこんな物語は思いつくまい。
それが凄い。

そういえば登場人物は皆、何らかの役割を持っていたわけだけど、最初のスキンヘッドの男だけ不明だね。
一言も発せず死んでしまったしw あるとすれば観客への説明役…か?