カタパルトスープレックス

CUBEのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

CUBE(1997年製作の映画)
3.5
脱獄映画と捉えることもできるホラーサスペンス映画です。

脱獄映画には二つの大きなポイントがあります。
1)どうやって外に出るか問題
2)どうやって捕まらずに遠くに行くか問題

本作は「どうやって外に出るか問題」に焦点を当てて作られています。

気がついたら立方体のキューブのような部屋に閉じ込められています。壁、床、天井の六面に扉があり、次の部屋につながっています。しかし、罠がある部屋もあります。どうやって罠の部屋を避け、外に出ることができるのか?という話です。

サスペンスに焦点が当てられているので、なぜ部屋に閉じ込められているのか?と考えるのはあまり意味がありません。突然そのような不条理な状況になってしまうのがホラーやサスペンスです🤪スティーブン・キングなんかそうですよね。きっかけはどうでもいいのです。登場人物たちも生き残りをかけて目の前にある問題を解決しなければいけません。どうやったら外に出れるのか?

こういう映画にありがちなのですが、「結局は人間が一番怖いよね」なんですよね。極限状態に追い込まれた人間は何をするかわからない。脱出エキスパートのシルヴェスタ・スタローンも映画『大脱出』(2013年)で言っていました。脱出に必要なのは1) 構造を理解する、2) パターンを理解する、そして3) 協力者を見つけるです。本作の登場人物たちも脱出するのに必要なのはスタローンの教え😂だと徐々に理解していきます。でも、3) 協力者を見つけるが一番難しいんですよ。

最初は罠かどうかでドキドキハラハラ、それが徐々に人間関係のドキドキハラハラに変質していきます。これが本作のキモですよね。