なまくらウォッチメン

聖地には蜘蛛が巣を張るのなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
4.3
『10番街の殺人』×『タクシードライバー』×『ドラゴン・タトゥーの女』のような実録サスペンス

浄化と称し聖地で娼婦連続殺人事件を起こす連続殺人鬼とそれを追うジャーナリストの視点を交え、やがて法廷劇へと向かう流れを2時間弱でタイトに纏める手腕が巧い

意外にも殺人鬼の視点のドラマが多くここが面白い
イスラム教文化に根付く信仰心と家父長制が殺人鬼を英雄として祀りあげ、殺人鬼自身も自己正当化しある種殉教者となっていくのが、現実のイラン社会への批判の視座にもなっている