“人は避けたいものと出会ってしまう。”
イラン第二の都市マシュハドで、16人もの娼婦を浄化と称して殺害した実在の事件をベースに鬼才アリ・アッバシ監督が映画化。911がテレビに流れていることから2001年が舞台。殺人鬼を追う女性ジャーナリストが自らを囮に犯人に接触する…。
聖地を浄化するという大義名分により肯定されていく殺人と、犯人家族の異常っぷりにより、単純な殺人鬼とそれを追うジャーナリストという構成に留まらず、価値観の一致の恐さを問いかけてくる一作。その為、殺しのシーンは割りかし描写キツめ。
イランが舞台の映画はアスガー・ファルハディ監督の作品ぐらいしか観たことないけど、これは製作のデンマーク映画という括りになるのね。