このレビューはネタバレを含みます
昏睡状態になった男の婚約者に成りすます、女の話。
片想いしてた男を事故から救った折りに、ひょんな事から婚約者に勘違いされてしまう主人公。
如何にもロマコメな展開ではありますが、孤独な人生を送ってきた主人公が家族の暖かさに触れる姿にはホッコリとさせられる事でしょう。
主人公ルーシーを演じるのはサンドラ・ブロック。
イケてない女性を演じるのは彼女の得意とする所ですが、本作は『スピード』でブレイクした直後の作品なんですね。
もしかしたら、本作によって彼女のキャリアの方向性は決定付けられたのかもしれません。
片想い相手の弟ジャックに正体を疑われつつも、次第に惹かれ会っていく２人。
観客だけは２人の本心を知っているので、非常にやきもきさせられましたよ。
また、ビル・プルマン演じるジャックがなかなか良い男でして。
兄の婚約者という立場がある中、それでも精一杯に好意を伝えようとする姿にはキュンとさせられますし、ルーシーの事を想って、２人の幸せを祝福する姿にはグッと来るものがありました。
最終的には、ルーシーが嘘を告白して謝罪し、その後はジャックと結ばれてハッピーエンド。
「これぞ、ロマコメ！」って感じのベタな結末でしたが、やっぱりロマコメはこうじゃなきゃね。
それに本作は、単に男女が結ばれる以上に、孤独な女性が家族を得る話にもなっていて、他のロマコメ以上にカタルシスのあるラストになっていたのではないでしょうか。
正直、ロマコメとして新しさみたいなものはないのだけど、古き良きロマコメの魅力が詰まっていて。
笑える場面もあれば、キュンとさせられる場面もあるし、泣ける場面もあれば、ホッコリする場面もある。
王道のロマコメ作品として良く出来ていて、生涯ベスト級に刺さる人がいても、おかしくない作品だなと感じました。
まぁ、そこまでいかなくても、普通に面白い作品なので、ロマコメ好きなら誰にでもオススメ出来る作品です。
