石橋義正監督って「ミロクローゼ」以来で久しぶりにその名を聞きました。この十数年は映画撮って無かったみたいですが何をしてたんだろ?
デビュー作の「狂わせたいの」から不条理劇を得意としてる監督で「ミロクローゼ」はその最たるもので非常によく分からん映画でした(笑)
日本よりフランスや海外評価される芸術肌の監督だと思います。
そんな監督なので本作も不条理が渦巻く心理的なスリラー。
今やベテラン女優の水川あさみさん妖艶さが何とも言えないエロスを感じますね。色白さが醸し出す透明度が妖怪みたいなキャラに凄味を与えて
その他の女優陣は今が旬の勢いある若手中心のキャスティングでなかなかの目の保養。
男性キャストは山田孝之さんと竹野内豊でもっと話題になってもおかしくない豪華キャストなのにそうはならなかったのはやっぱり映画の内容がね…。
まあ独特な世界観を持つ監督だから普通には撮らないとは分かってはいましたが…。
日本の原風景を幻想的に撮っていたのが印象的でした。
遠野物語みたいな村の因習と世界観に環境問題とエロティシズムを混ぜてやりたい事はこの監督だから分かるんですが、頭に入って来るのは妖美な映像と虫食だけ…。
2人の男の正気と狂気の対比と妄想か現実かも分かるけど、映像面だけが前に出て来て話が面白くないのと頭に入って来ないのとで…。
話より芸術面重視と映像美はフランス映画ぽい雰囲気ですね。
私はやっぱり苦手あけれど相変わらずの石橋義正監督って感じで、良い意味で変わって無くて安心しました(笑)
「ミロクローゼ」が好きな人なら本作も受け入れやすいと思います。
製作にはじめしゃちょーの名があって一気に萎えた…。映画製作にも手を出してんのか…。
まとめの一言
「女優陣の印象しか残らん」