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ミセス・ハリス、パリへ行くのGreenTのレビュー・感想・評価

1.0
誰が観るんだこの映画!と思ったら評判いいんですね~

背景は1957年のロンドン。夫を戦争で亡くしたエイダ・ハリスは、クリーニング・レディをして生計を立てている。唯一の楽しみは親友とダンスホールに行くことだが、すでに女盛りも過ぎダンスに誘ってくれる男性もいない。そんなある日、エイダはクライアントの金持ちの女性の家でディオールのオートクチュールのドレスを見つけ魅入られるが、450ポンドもするドレスがクリーニング・レディに買えるわけがない。

・・・とか思ってたら宝くじが当たる、それをドッグ・レースに賭けて全部失うんだけど、その後10年分の遺族補償年金がもらえることがわかり、おまけにドッグレースの負けを友達が取り返してくれるというのが立て続けに起こり、エイダはディオールのドレスを買いにパリまで行くことにする。

パリではディオールのファッションショーに行くが、ディオールの責任者クラウディーン(イザベル・ユペール)は、田舎臭い一般人、しかもロンドンから来たエイダを入れまいとする。そこに都合良く、妻を亡くした侯爵が現れ、アイダをファッションショーにエスコートしてくれる。

イザベル・ユペール、他に仕事ないのか・・・・

アイダはファッションショーで「テンプテーション」と名付けられたドレスを気に入るが、それはお得意さんの金持ちの女が買うので、同じものは売って貰えない。なので2番目に気に入ったドレスを買おうとするのだが、オートクチュールは採寸からなにからしなくちゃならないので、滞在を伸ばさなくちゃならないのでできないんだけど、ディオールの会計士をしている若い男性、アンドレが「うちに泊まっていいよ」とか言うし、若いモデルのナターシャとも仲良くなり、とにかくディオールの人みんなに気に入られる。

これがなんでなのかあんま良くわからない。アイダは善人に描かれているけど、それだけなんだもん。

で、実はディオールは世間の波に乗れず経営難で、従業員をクビにする。アイダはストライキを先導し、アンドレの「金持ちだけじゃなくて貧乏人にも手が届く商品を作る」新しい経営方法をディオール本人に提案させ、ディオールを救う(笑)

「私はなんでパリに来たのかしら?ロマンスを見つけるため・・・・」って思ったアイダは、先の侯爵の誘いを受けるが「君は、僕が子供の頃優しくしてくれた掃除のおばさんを思い出す」って言われて愕然とする(笑)

んでロンドンに帰ってきてからも、お人好しなのでディオールのドレスを若い娘に貸してあげたらボロボロにされるのだが(採寸して作ったドレスなのにあんな巨乳が着れるのかよ)、それを新聞で読んだディオールの人たちが、アイダが本当に欲しかったテンプテーションを作って送ってくれる。

それを着てアイダはダンスホールに行き、昔から仲良しだったおじさんといい感じになる・・・・・


小学生が思いつきそうな話!

誰向けなんだよ?おばあさんのシンデレラ・ストーリー?あ!そうか、クリーニング・レディだから、シンデレラなんだな、きっと。

正直「いい年してクチュールのドレス欲しがってんじゃねーよ」って思っちゃったけど、夢がなさすぎるかしら?でもあんなドレス買ってどこに着ていくんだよって思った。

いや、老いてますます!みたいな話にしたいんだったら、もうちょっと真剣に脚本を練って欲しかった。ほんっとにつまらない話。すっごい色んな事件が起きるのに、全部都合良く進んでいくだけ。

これってオスカーでコスチューム・デザインにノミネートされてたけど、洋服がモチーフの映画だと言うだけで別にコスチュームときめかない。よっぽど他にコスチュームがいい映画なかったんだろうな。「うーん、もう一本コスチュームにノミネートしなくちゃいけないんだけど・・・いいのないなあ。これ入れとくか。どーせ獲らないだろう」って考えてるアカデミー会員が目に浮かぶ(笑)。

誰がなんのために作ったんだよ?いくらなんでもこの程度でオスカー狙い?とか思ってたらこれって原作本があり、しかもiMDbでの評価は高い。

こういう Feel Good 映画いい!ってみんな言ってる。中には「パーフェクトな脚本」って言ってる人もいる。マジか~。これ115分もあるんだよ。90分でいいでしょ。
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