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銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第一章のquatorzeのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

要塞戦に決着。そして政治劇。

掴まれ!って言いながらお前掴まってないからあんな怪我に!ってなったミュラー。統率素晴らしいミュラー。復讐戦頑張ってほしいとか思ってしまうミュラー。とても好きです。前はあんなに周りが見えていなかったケンプが敗戦を悟ってか物分かりよくなってケンプもちゃんと有能な提督だったんだよなぁとか。子どもが手作りの勲章持ってたのがまた泣ける。

帝国でいえば、ロイエンタール。不穏でした。ロイエンタールが判断間違ったかもと言い出すシーン、例の向かってこいラインハルト様がいて、ヒルダとラインハルト様の会話で権力の座は奪うもの的こともおっしゃっていたので、ぜひあのエピソードまでお願いします。

それからヒルダ。失言に気付いたとき発言を否定するんじゃなくて、相手の感情を思いやってからきちんとその発言の意図を説明するヒルダはとてもかっこいい。言わなきゃいけないことは言う。相手は思いやる。さらに相手の立場まで考えて自分の守るものを選ぶ。そのために皇帝の姉もしっかり説得する。ヒルダがいてよかった。今後、何回もそう思わせてほしい。だんだんと距離が近付く2人をしっかり描いてほしい。

今回のラインハルト様の注目ポイントは、姉上を害する者は許さない悪者サイドでしかない顔と声。声優さんの演技がすごかった。ボルテックとの会話で切り込むところも素晴らしかった。あの静かな会話劇に引き込む力がすごい。

撃て!に力入っているキャゼルヌ先輩とあくまで静かなヤンの撃て。軍人になるつもりはなく、歴史家になりたかったヤン。なりたい者になりなさい、と。ユリアンが見ているのはまだ理想。ヤンはユリアンの意志を知りながら、軍人にはなってほしくないながら、ユリアンの選択を認める。できるなら命令してでも止めたい、とこぼしたヤンに、メルカッツが民主主義と返すところ、ヤンでさえまだ若者だしユリアンのことにはもだもだするのだと、メルカッツの視野の広さを感じます。メルカッツは色々くぐり抜けてきて、帝国と同盟を見ているからすっとこのような言葉が出るのかなとか、むしろメルカッツ個人の優れた資質が言わせるのかなとか考えていました。

まったく筋には関係ないですが、風邪引きヤンが来てたボタンで止めるブランケット、ユ●クロで売ってるやつだ! って思った人は挙手。ユリアンの登場に動揺したり風邪引いて駄々をこねる今回のヤンがかわいくて驚きました。
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