らんらん

恋文のらんらんのレビュー・感想・評価

恋文(1953年製作の映画)
3.5
森雅之は元軍人、弟と暮らしているのだが復員してから5年も経つのに無気力
その理由はかつての想い人が忘れられないから、復員してからも密かに多くの人が集まる駅などをあてもなく探す日々
そんな中かつての友、宇野重吉と再会し仕事を手伝うことに
その仕事とは外国人とお付き合いしている女性の代わりに恋文を読んだり書いてあげたりする奇妙なお仕事であった、、、

田中絹代の初監督作品であるらしい
これで6本ある中で半分は見たことになる
これまで見た「月はのぼりぬ」「お吟さま」なんかは女性監督だけあって、その心理の細やかさなんかが印象に残るけど、今作では初監督作品ってのもあるのかそうでもない

とにかく印象に残るのは森雅之の煮え切らないグズグズした態度、気持ちはわからないではないけどこんな男やだわー

それにしても出演者がなかなか凄かった
メインとなるのは森雅之に久我美子、友人宇野重吉と弟道三重三(誰?)の4人
特別出演で田中絹代、花井蘭子、香川京子、入江たか子
賛助出演で井川邦子、磯野秋雄、出雲八枝子、笠智衆、岡村文子、高田稔、坪内美子、月丘夢路、中北千枝子、七尾玲子、安部徹、沢村貞子、佐野周二、清川玉枝、北原文枝、三井弘次の名前が載ってます

これって名前ある方達みんな出てるのかな?チョイ役過ぎて気づかないの多そう、そもそもあまり顔覚えてない、知らない人も多い
気づいたのは
香川京子、沢村貞子の古本屋さん
恋文代筆のお客で清川玉枝、田中絹代、月丘夢路
岡村文子は久我美子が務めるレストラン?(ホテル?)の店員、笠智衆はレストラン?の客、安部徹は通りすがりに古本を買う客
この辺りぐらいしかわからなかった

ストーリーは単純なハッピーエンドとはならずに余韻を残すラスト
敗戦のショックとか責任とか当時を生きていた人しかわからないですよねー

メイン出演者では森雅之のグズグズにイライラ、そして久我美子の美しさ、宇野重吉は味のあるいい表情してたなーってのが印象に残ります
らんらん

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