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ナワリヌイのolnのレビュー・感想・評価

ナワリヌイ(2022年製作の映画)
4.2
まだ息をしている
だからこの物語の結末はハッピーでなくちゃならない

幸せな結末を見るために熱い情熱を燃やして走ってきた
あの男がいる限りこの国の雪解けは遠い
この体は今にも凍えて固まってしまいそうだ

だけど何度だって立ち上がるさ
何ひとつ間違えていないから隠れる必要なんてない

もしも退屈な追悼映画を作りたいなら僕が殺された後にしてくれ
今はまだ、出発前のひと休みの時間なんだ





感想です。

プーチンがどういう人間であるかを、これでもかと教えてくれるドキュメンタリー作品です。
この数ヶ月で、プーチンという人物への理解が、とても深くなったように思います。でも、何故そんなに政権交代が達成されないのかについては、ずっと引っ掛かりがあったのですが、本作を鑑賞して政権交代が達成されないカラクリを理解しました。

スパイ映画というか、大河ドラマというか、現代で戦国時代をやっている感じで、事実は小説よりも奇なりを地で行っています。
詳しくは作品を観てくださいとしか言えませんが、ロシアのボスは芽が出たら片っ端からマークして、結実しそうになったら摘み取るという、途方もないリソースの使い方をしています。国土の割に日本と変わらないくらいの人口なんだから、国のためを思うなら違うリソースの使い方をした方が良いのではないかと思いますが、私が勉強したプーチンのロジックだと、我が城を守るためにリソースを割くので、そういう挙動になりますよねと合点がいきます。

一番のターニングポイントになる”ノビチョク”を巡るチャプターは、本当にこんなことが現実にあるんだな、ヲタクの妄想じゃないのね・・・と筆舌に尽くし難い感情が湧いてきました。
ナワリヌイが無事にシャバに出てきてロシアを変えてくれる日が来るのか、ナワリヌイが点けた火がロシアを雪解けに導くのか、いつまでウクライナ侵攻は続くのでしょうね。
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