ねぎおSTOPWAR

ハンサン ―龍の出現―のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ハンサン ―龍の出現―(2022年製作の映画)
4.6
《一部追記》

痺れた‼️
まるで「スラムダンク」観終わった時のような感覚‼️それくらいの攻防に嘆息です。
あちらフルCG。こちら海と遠景はCGだそうで、セット撮影の見事さと演技の難しさ&巧みさに感服‼️
ロケではなくスケート場を使って撮影したとのこと。それを感じさせないスケールと迫力でした。
パク・ヘイルのイ・スンシンは、下に書く演出意図からとにかく喋らない‼️w
限定された中でも同監督作三度目の出演ということで信頼があったのでしょう、出来る限りの表現したと思います。

あった史実をドラマチックなアクション大作に仕上げたものなので、「反日」でもなんでもありません!w😆
実際観ていて、どっちが味方で敵なのか正直よくわからなくなり、「えーと、これはこっちだから・・」と考えないと混乱するくらい🫤(わしだけ?)

見事な映画ですから是非是非‼️
あと蓮池薫さん翻訳のイスンシンの本もありますので気になったらこちらも是非‼️

☆この作品、通常公開は一部日本語部分を吹き替えしているバージョンです‼️とても聞きやすかった‼️
特別バージョンでは、韓国人俳優の日本語で、字幕が付いているらしいです。
特にピョン・ヨハンは相当研究と練習したそうで・・でもyoutubeでチラッと観た限りちょっとしたイントネーションでもう理解が難しく、いつも言われる「無理した日本語」の域を出ないんですよねー。
だから吹き替えの判断は良かったと思います。

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豊臣秀吉は二度に渡り朝鮮半島・・というか中国〈明〉を攻めるために軍隊を送った。
その二度とも海で李 舜臣(イ・スンシン)将軍と豊臣軍は戦い、イスンシンは勝つのだった。
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このあたりの歴史がよくわからない!・・という方々は多いですよね。そりゃ日本が教えてないんだもん。文科省がとりわけ近現代を薄く取り扱うので仕方ない。
いつも思うんですけど、歴史は近いところから教えていくべき。重要度が高いのは今に近い方でしょ?


以前同じ監督のキム・ハンミンさんが作った映画「バトルオーシャン海上決戦」は確か韓国での動員記録を打ち立てた映画であり、かつ日本公開がされなかった!w😆作品です。
これは豊臣秀吉二度目の侵攻〈慶長の役〉での海上決戦を描いていますが、今作は1592年〈文禄の役〉における閑山(はんさん)海戦を中心に、李 舜臣(イ・スンシン)将軍の知将ぶりを描きました。
韓国国内ではそりやたいそうな英雄です。誇張されている部分ももちろんあるでしょう。我々にとっての信長らがそうであるように。
で、閑山海戦の鶴翼vs魚鱗は彼の戦略家としての優秀さが見え、バトルオーシャンでは一度こき下ろされてからの復活&手薄な状態から勝つという精神力と蛮勇さが見えます。
ここらへんは日本人の多くが「桶狭間」「本能寺」「関ヶ原」って聞けばイメージ出来ちゃうってのと同じですね。日本史習ってない人には説明がないとそりゃわからんはず。w

どうやら三部作構想があるらしく、次が三作目になります。

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以下、これ以降の歴史の動きの雑感。



朝鮮半島の植民地化は、わたし日本人として恥ずかしく思うし許されない蛮行だと思いますが、この秀吉の侵攻は少し違った感覚。
もちろん500年前という時間的なものもそうだし、当時は地球規模で愚かな戦争が行われていた時代。死生観すら今とは全く異なり、全てを現代の価値観では語れないと思います。
ここで何人殺したかを秀吉に報告するために、日本的に言えばはねた首となりますが流石に重く、小さくするために鼻や耳を削いで持ち帰ったそうです。耳塚や鼻塚が存在します。合掌。

この二度の侵攻後、日本は徳川が和平を申し出て、対馬の尽力により安定するも、国土は荒れ果て国力が下がった状態。今度はそこに、中国が明から清(後金)に王朝が変わり、攻め入ってくるという受難の時代です。日本に援軍を頼もうというプランも出たそうで、周辺の国に囲まれた地勢を思います。おそらくはだからこそ外交が命綱として鍛えられたのだろうと推測。それはイコール鍛えられていない我が国・・北方四島もプーチンに渡してしまった〈外交の○○〉・・。



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