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ウエスト・サイド物語のshxtpieのレビュー・感想・評価

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)
3.0
ナイフで決闘を始めるシーンでナイフのクローズアップがカットインして、笑ってしまった。あきらかにあそこだけおかしい。さらに、終盤、リタ・モレノがジェッツに集団暴行されるシーンは胸糞悪い。全体的にプエルトリコ系のシャークズの連中は背景として描かれがちなのが、バイアスを感じて気になる。しかし、移民、若者の貧困、暴力、人種間の対立を扱った、いかにもニューヨーク的な物語や、ダンスを広角で捉えた画の力強さには、古臭さを感じない。むしろ、問題が 60 年後の今もそのまま温存されていることにぞっとする。もっとも素晴らしいのは「アメリカ」と「クラプキ巡査への悪口」のシーンで、いずれも社会の矛盾や病理を告発しながらもユーモラスでパワフル。
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