ちろる

ファンタスティック・プラネットのちろるのレビュー・感想・評価

4.3
ボッシュやダリの絵画を彷彿とさせる奇想天外なとある星の世界が眼福。
あのドラーク族の赤いシャボン玉瞑想は是非とも体感したいという欲望にプルプルしながら不思議な感覚にトリップしていきます。
なんとも言えないキモさと独特な色彩の美しさの狭間で、アートムービーとしても見応えがある秀作でした。
この世界では人間(オム族)はもともと害虫。そしてひょんなことから高等民族であるドラーク族の知識を吸収することになった人間はさらに厄介な存在となり、ゴキブリやカラスのような手強い野蛮民族となっていくというお話なのですが、とにかくドラーク族が人間たちを攻撃する装置がどれもやばい。
一体全体どういう想像力持てたらそんな装置思いつくのか知りたいというくらいシュールな展開がこの作品の1番の見どころです。
宮崎駿のナウシカや手塚治虫の火の鳥、藤子F不二雄の異色短編SF系、または丸尾末広の漫画好きにも是非観てほしいSFカルトムービーです。
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