街角のアレン

ファンタスティック・プラネットの街角のアレンのレビュー・感想・評価

4.0
70分間「夢」を観ているようだった。
衝撃からはじまり、だんだんと世界観に飲み込まれ、観終わると、すでに所々がボヤけ出していた。
溶けかけのアイスクリームのように、放っておくとすぐにこの世界観は曖昧に広がって、垂れ落ちてしまう。溢れないように所々思い出しながら観ていくのだけど、それがなんとも心地よい。
蚕がモチーフの服飾モンスター。
パンと見世物ザウルス。
瞑想という名のペッティング。
こうも奇抜過ぎると、夢の内容のごとく消えていってしまう不思議。
べた褒めるけれど、この色彩と発想、何より音楽が素晴らしい。個人的にはビョーク。
あまり観ない自分の、間違いなくベストアニメーション。70年代に作られたなんて、到底思えない。