スガシュウヘイ

ファンタスティック・プラネットのスガシュウヘイのレビュー・感想・評価

3.5
ファンタスティックな映画だなぁ。
シュールレアリスム絵画のようだ。

ピーテル・ブリューゲルが描いたような気持ち悪い生物たち。動きはぎこちないのに、タッチだけ妙にリアルな人間。古くさい感じはまったくない。むしろ新鮮で病みつきになる。

ストーリーも、ドラーグ人世界と人間世界の二段構造で厚みがあり、惹き込まれる。音楽も不気味に美しい。フランス語の響きまでもが不気味に聞こえる。


誰かれ問わずおススメできる作品ではないが、フィルマークスをしている人なら、きっとこの作品のことも受け入れてくれると思う。

P.S.本作を見終わったあと、ゆらゆら帝国の『空洞です』を聴いた。特に深い意味はないが。


公開:1973年(仏・チェコ)
監督:ルネ・ラルー