明石です

ファンタスティック・プラネットの明石ですのレビュー・感想・評価

3.4
人間が謎の巨大生物「ドラーグ人」に飼われ、支配される惑星からの脱出を目指すお話。
ジャケットとタイトルから、おフランスの前衛的なアート映画だと思い込んで見るのを避けていました。しかし実際に見てみると、予想に反して超前衛的なアート映画でした。

前半まではごっつい筋の通ったストーリーだと思っていましたが、後半からは正直付いていけなくなりました。

後半でドラーグ人が瞑想をする理由や、彼らが不死身な理由などが語られているのですが、真剣に聞いていたはずが全く理解できませんでした。。紙芝居みたいな不気味な作画が好きなので最後まで見れましたが、話自体はまるで別の惑星の人が作ったかのような内容でした。

「闘獣」を腰に巻きつけて命がけで闘うシーンは思わず笑ってしまったし、人間に首輪をつけて「人間狩り」をさせる滑稽なシーンは個人的にとても好みでした。

特に「奴らは野蛮な盗人だ。不潔で子供をゴロゴロ産む」というドラーグ人のセリフが皮肉たっぷりで好き。それは普段私たちがネズミやゴキブリに対し感じてること。なるほどこれは風刺映画だなと納得しました。

ただこのような作品を見ていて思うことですが、映画は90分なら90分、120分なら120分間、絶えずワクワクし続ける必要はない、、けど90分間ずっと内容が理解出来ている状態でないと、フルには楽しめないなと感じた。

たった数分間でも「え?どういうこと?」と理解が滞ってしまうと、その後の展開にハマれなくなってしまう。本作は面白くないのではない。(むしろ大枠のテーマはとても好き)理解の追いつかない箇所が複数あり、中盤で話について行けなくなった…というのが正直な感想です。強いて言うなら、ロジカルな発想で作られた映画の方が好き、これよりは。
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