まぬままおま

創造的進化のまぬままおまのレビュー・感想・評価

創造的進化(2019年製作の映画)
3.0
このタイトルをみれば、即座にアンリ・ベルクソンの『創造的進化』を想起せざるを得ない。実際、本作で描かれている進化論は、ベルクソンが批判したような目的論で機械論的なものではなく、「生の活力」が爆発し、創造されるものである。

「生の活力(エラン・ビタール)」、「芸術家的直観」。これらがよみとく重要概念になってはいるが、ベルクソン哲学に精通しているわけではないので、ここまでにしておく。

それとは別に、アンリ・ベルクソンとジル・ドゥルーズの哲学に触れているはずなのは濱口竜介監督である。
濱口監督の作品をよりよく理解するためには、ベルクソンとドゥルーズの読解が必須であろう。その手引きとして本作はみるべきだ、とおおげさに言ってみる。