たま

1640日の家族のたまのレビュー・感想・評価

1640日の家族(2021年製作の映画)
4.0
とっても幸せそうな家族。
夏休みのバカンス、何気ない日常、どれもキラキラ光り輝いている。
この世で一番幸せな家族のように見えるけど…

末っ子のシモンは実は里子。
1才半からこの家で、家族として暮らしている。

シモンの実母の死に、そのショックから養育できる状態ではなく、シモンを手放した実父。
だけどその実父が、シモンを引き取りたいと言い出したため、家族に波乱が巻き起こる。

誰も悪い人はいない。
実父も里親もその兄弟も、みんなシモンを愛してる。

行政も良かれと思ってやっている…
だけど、もう少し柔軟に考えられないものなのかとつい思ってしまう。

ジリジリする。

里親のお母さんアンナの愛情が素晴らしい。自分もこんなふうに子育てをしておけば良かったと反省しきり。
だけど、里親とは必要以上に愛情を注いではいけないらしい。うーん難しい。

惜しみなく愛情を注いだアンナが、シモンを手放すのはどんなに辛かっただろうか。でも、いちばん辛いのはシモン自信だろう。また母親を失ってしまうのだから。

それでもこれで良かったんだなって思えるラストシーンだった。

たった1640日間の家族だったけど、愛情と絆はずっと続いているよってシモンに伝えたい。
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