映画自体は面白かったが、
原題『De son vivant(生きているうちに)』に近い邦題を頑張って考えてほしかった。
毒母が最期すら自分のことばかりでもはやグロテスク。
そんな人にかけた言葉がタイトルになるのはとてもきつい。
担当医が教えてくれた、旅立つ前に愛する人に伝える言葉
「赦してくれ。僕は赦す。愛してる。ありがとう。さようなら」
主人公は毒母に伝えていたけど、それも心からと言うよりも植え付けられた"子供の義務(母を幸せにしなければならない)"と先に逝く罪悪感によるものだと思った。
年上(毒母)だけでなく、年下(演劇学校の女生徒)からも搾取される主人公が哀しい。
母親からの愛情が全うでないから、そういう女性に繋がってしまうのだなと感じだ。
主人公を見守るナースは女性というよりも、不健全天使枠なんだろう。
女性との愛が上手くいかない、自分を愛することも上手くできない、だから演劇を続けていたのではないかと考える。
「とにかく生かす」だけで思考停止して、本人の苦しみを無視している現代医療に待ったをかけるようなテーマだったとも思う。
「生きてさえいてくれれば」はとんでもなく暴力的で、本人への加害でもあると周囲の人間は知った方が良いよなぁ。
『クリティカル・ケア』と合わせて観てほしい作品。