タカ

愛してる!のタカのレビュー・感想・評価

愛してる!(2022年製作の映画)
4.0
「変態最高‼️」

白石晃士監督版『ボヘミアン・ラプソディ』‼️
夢を追う一人の人間を追い、成り上がりと挫折を描いた後の
バックヤードから圧巻のライブパフォーマンスはまさに類似
溢れ出すエネルギーに気圧され打ちのめされ
行き着く先は得も言われぬカタルシス
"魂の解放"の清々しさに酔いしれ
圧倒的な熱量はこちらを熱くする
これは
これは
とんでもない……

ロマンポルノ初体験
と言いつつ、きっとこれはオーソドックスでは無い❗️
確実に白石晃士監督作品であり、まさに求めていた味
絡みのシーンがわりと苦手な自分にとっては実に塩梅が良い映画だった
SMというディープな世界はどこか非現実な装いを見せ、通常のものよりは確実に過激でともすればバイオレンスなものなのに
感じるのはプラトニックでエモーショナルな世界
これは何なのだろう?
映画の性行為に自分が思ういやらしい生々しさを感じず、そこにあるのは"純な愛情"と"純な変態性"
混じり気のないものに拒絶反応は出ない
尊いものを観たなぁという感覚はそこから来るものだろう

地下アイドルを追うモキュメンタリー手法
やっぱりこれ❗️
白石晃士はこれ❗️
心霊・妖怪を扱わない分、日曜の昼下がりに流れているドキュメンタリーのような風味が終始する
まぁあちらより遥かに深いところなので到底テレビでは流せないものだし
プレイの様子をカメラに見せるはずないだろっと思うけど
違和感なくこちらが受け入れてしまうのは送り手の経験値が成せる業
等身大の主人公を追うストーリーに撮り手目線で現場に居合わせる擬体験
ハマってる、見事にハマってる

変態性に関しては高嶋政宏の影響が強い
とにかく振り切っている🤣
記者会見のシーンで語っていた覚悟がそのままあるのではと思えるほどの熱演
いや、もはや熱演なのか素なのか分からない
そのリアリティラインをぼかしながら表現できるのもモキュメンタリーならでは
その人間性に興味津々

「愛してる!」
嫉妬にまみれた寂しさはとうに消え
吹っ切れた自分を曝け出す快感
同居しないと思われた二つの夢の終着点
羨望と憧れのサプライズはスパイスとなり
会場は興奮のるつぼと化す
ストップワードを超えたその先
一緒に遠くまで行ったその先
その先の二人が愛おしい
タカ

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