ひろさん

夜明けまでバス停でのひろさんのレビュー・感想・評価

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)
4.4
居酒屋が借りる賃貸住宅に住む女性がコロナ禍で首になり、住まいと職を同時に失ってしまう。2020年以降、このような境遇になった人は沢山いるだろう。
また、その女性は別れた夫の借金を「自分のカードで借りられた借金だから」と払い続けている。そんな「自己責任」という考えに支配されているために、行政の支援を受けることに辿り着けない。
彼女を路頭に迷わすことになった緊急事態宣言を突然出した安倍、「自助·共助·公助」(の順で、国が助けるのは最後です)と言った菅の演説風景が映し出される。
バクダン(柄本明)が大学闘争や三里塚、ベ平連を語るが、彼女には何のことか分からない。
しかし、自己責任や諦めではない社会があったことは事実である。
この日本に住む様々な階層の人々が描かれるこの映画は、笑いも悲しみもあり、考えさせられる作品であった。
千葉出張時に観られて良かった。
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