ふかい

窓辺にてのふかいのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.1
「ドライブ・マイ・カー」霧島れいかが倒れるまでの展開をそのまま引き伸ばしたような140分。熟練の会話劇で飽きさせることはないがさすがに冗長ではないか。コンパクトにまとまっていた快作「愛なのに」「街の上で」と比較すると特に気になる。
稲垣吾郎にこんなことをさせたら…という今泉監督の魂胆がパチンコやラブホテルのトランプあたりで表れている。エロティックとプラトニックの中間くらいの関係性を描くのが上手いなあ。
見ていて途中から今泉監督はむしろシナリオライターとしてのアイデンティティの方が強いのではないかと思えるくらい単調な構図とカット割で進んでいくが、そのぶん「光の指輪」などの卓越したショットが際立つ(まさにロメールの「緑の光線」ぽいわな)ここらへんは近年大活躍の四宮撮影監督の功績も大きいのかなと。
「した後にそれ(別れ話)言う?」と言う台詞、「愛なのに」でも印象的に使われてたな…お気に入りか?
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