TakuYamamoto

ダイアリー・オブ・ザ・デッドのTakuYamamotoのレビュー・感想・評価

3.4
21-212
U-NEXT
そろそろ、シネマカリテでロメロの「アミューズメントパーク」上映されるのと、U-NEXTの配信期限が迫っていたので久しぶりに鑑賞。
以前、新三部作鑑賞時に当時のブログに書いていた感想が、手前味噌ながらなかなか芯を食ったことを述べてるなあと思えたので、以下に抜粋転載します。

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『ダイアリー…』『サバイバル…』のロメロ2作品は、良識ある映画評ではあまり良い評価を得ていないようだが、これはロメロ作品の本質を全く理解していない評価であると云わざるを得ない。
ロメロ作品はよく、ゾンビ映画の体裁を採った社会批判映画であると云われる。
その文脈で観れば、確かに『ダイアリー…』も『サバイバル…』も、それらの前作である『ランド・オブ・ザ・デッド』も、ストーリーやテーマが十分に掘り下げられているとは云えないかもしれない。
しかしこれは前提が間違っているのだ。
ロメロ作品はゾンビ映画の体裁を採った社会批判映画などでは無い。
社会批判映画の体裁を採ったゾンビ映画なのである。
真のテーマ、というかロメロの一貫したスタンスは「いやーゾンビってホント最高だよね!ゾンビ大好き!」という、ブレの無いゾンビ愛なのだ。
ロメロは社会を描きたいのでは無く、ゾンビを描きたいだけなのだ。
だから彼のゾンビ映画はやはり傑作なのであり、凡百のゾンビ映画とは一線を画するのである。

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