アネモネ

ザ・メニューのアネモネのレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
4.3
なんといってもアニャちゃん最高!
こんなかっこいい女性になりたいっ。
そしてグルメ映画だと思ったら、その上をいく映画の面白さも期待以上でした。


私にはわかる。
シェフの心の腐り具合が。
金持ちでグルメぶってる人種の気持ち悪さが。
ブランド名と高額と言うだけで最高だと思い込んで、そのサービスを受けられる自分の価値まであげる勘違いな方々。
本当に美味しいものを判別できる舌なんて持ってない人がほとんど。(私調べ)

実は4ヶ月だけ高級イタリアンで働いていた事があります。
その時のお客様にもうんざりだったし、その客には愛想よく贔屓して一般の客に適当対応の超有名シェフに心底軽蔑して疲弊してる時に、その地域で児童相談所が出来る事に地元住民が反対してるニュースをみてその場所まで嫌いになり、心を病んで辞めたのでした。
しかも厨房で働く若いスタッフは給料激安、休みは今どき月4回、まかないは立って急いで食べる。
高級レストランで修行するには普通の事だと言われても、真逆の世界の人達にサービスするスタッフが貧しく疲れていて、どんな高貴なサービスが出来るというのか…。
値段に合ったサービスを学ぶんじゃなく、ただ独裁シェフに従って言われるがまま働けばいい世界。
味もわからずお客様に勧める自分も、それを知らずにこの店に来てる優越感のみでオススメを食べるお客様も滑稽で仕方なかった。
それが勉強と言うけれど、来るお客様のわがままをヘコヘコ聞きスタッフに横暴に指示するシェフと、その世界でしか育ってないから自然に自分も同じようになるスーシェフや支配人。
超有名店でわがままが通る事が自慢のお客様。
なんなんだ、この世界は!


この映画のシェフの、その過程を経験して辿り着いた結論。
恐ろしいけど、わかるんだよ私には!
そのうんざり加減が!!!
だけど極論でやりすぎでしたね。
あと、シェフを尊敬しシェフの決断に従うスタッフがあんなに多いのにもビックリしました。
それと、選んだお客様がそこまで極悪代官じゃなく若干しょぼかったのも否めません。
そう思っても、この映画は面白かったし、
アニャちゃんの立場
「違う世界で生きてんだから巻き込むなバーカ」
がよーくわかりました。

このレストラン、実はノーパンじゃなかったしね!
テイクアウトの件はスマートでめちゃ最高だった。
シェフの振る舞いをみて
あ、だからスタッフはついてきたのかもって思いました。
今回は作る工程が少なくて寂しかったけど、ソースのみとか皮肉で良かったし、なにより最後のあの料理が美味しいものの真骨頂で感動しました。

余談ですが、私や私の飲み友達は
場所・値段・旬
その時々でちゃんと美味しいものを納得いく料金で食べれるものをわかっているつもりです。
もったいぶってる店員と店構えが大嫌い。
せんべろ最高!フレンチ最高!
これからもその時々で美味しさと楽しさをわかる自分でいたいです。




映画の感想になってなくてすみませんでした。
アネモネ

アネモネ