エンドロールで製作者にアダム・マッケイの名を見つけ、観終わった直後に妙に合点が行きました。
『ドント・ルック・アップ』にも通ずる現代人への皮肉のブラックさが、やや悪趣味なレベルで凄かったので(^^;
グルメ映画だと思って観ていると、中盤からマジかよ⁉︎ってくらいにホラーな展開が待ち受けている。
『ミッドサマー』のレストラン版とでも言える映画ですね。
高級グルメを食べながらの人間行動って、いろいろあると思います。
食材や隠し味にいろいろな蘊蓄を垂れながら「素晴らしい!」みたいに語る評論家のような人。
「俺は金持ちだ、稼いでいる!」と、その店にいるべき人間だとワインよりも自分に酔っている人。
何度も来店するが、実は味のことはまったく興味なく、女性を口説くことのみに気持ちが行っている人。
そういった行動をブラックコメディとしてズバズバと切りながら、では料理の本質や原点とは?と問うていく。
アーニャ・テイラー=ジョイが、あの大きな目を睨ませながら、その輪の中で一番素直な目線を向けていく様が印象的。
メニューの中で強い印象を残すことになる料理のチョイスが、THEアメリカ映画だとというものだったのに、なんかニヤけてしまいました。