公開時に何を読んだのか、人肉を喰わせる会員制高級レストランの話かなんかと思ってました。余計な先入観はいけませんね。
映画は、孤島に招待状を受け取った著名人たちが船で到着するというクリスティの『そして誰もいなくなった』なんかを思わせるスタート。
そして、それがしっかり意図的だったとわかるのは比較的早いうち。
先入観のせいで自殺したスタッフが食材になるのかもという疑いはすぐに晴れましたが、ネタバラシがちょっと早すぎでは?
それに、そこから先の展開がかなり強引だったのがもったいない。
罰せられるべきターゲットやカリスマシェフの執念がどうも説得力に欠けます。
じゃあ、面白くなかったのかというと、なかなかどうして楽しめました。
映像も音楽も役者陣もプロによる一級品の趣。
あまり期待してなかったせいもあるかもしれませんが。
ただ、洗練されてるように見えてやっぱり展開は意外と雑。
いかにもカリスマシェフ(というよりカルト教団の教祖)のレイフ・ファインズの存在感はさすが。
ホン・チャウ(『ダウンサイズ』『ホエール』)は今回不気味な給仕長。
今回最も重い罪人とも言えるニコラス・ホルトのクズっぷりもハマってました。
しかし、アニャ・テイラー=ジョイの顔の造作は観る度にどぎつくなってきましたね。
デビュー当時は可愛らしいと思ったのに、私はだんだんと受け入れ難くなってきました。
もはや私がどう思おうとビクともしない人気女優だから言うんですけどね。
あ、そういえばホテルの名はあの“ナサニエル ホーソン”から?