「なんでこう、盛り上がってきたときに中二病みたいなこというかなぁ」
この映画は命の映画だ。
中盤シーンの価値を問う場面は一見に値する。命の機関投資家という感じ。
パンデミック下で限界を迎える医療現場の描き方も予期されていた。想定された命の選択をする一方で、未曾有の状況下で医療原理を逸脱した救命を試みる様もフィクションとしてアツい。院長が急にアツい。
もはや打つ手も乏しいという状況で、嘘のメールを出すことも、それがややもすれば過労による誤った判断だと考えてもなお尊い。とにかく命の描写は美しい。
エイコいいね。
で。
集団感染が疑われる地域に行く時点で防護してないのは、さすがに設定の穴なのかなぁなんて。
あと通称ブレイム、神罰なんて名前出さないほうがよっぽど良かった感じある。集中してみてるときに†ブレイム†みたいな単語出さないでほしい。
キャッチコピーは「神に裁かれるのは、人間か?ウイルスか?」のコピーもしかり、神関係あるかなぁ。祭壇に置かれたマリア像とかいいメタファー散りばめてるんだから、主題にも象徴的な神ポイント作っといてほしい。なぜリンゴの木エンド…。学生時代の挿話ももう少し前に出しておけば…。
これは大人の事情なのか、はたまた本の問題なのか。
とはいえヘルタースケルターと同級の興行収入19億を上げてるのは驚き。ちょろいな邦画界。
シーンそれぞれの美しさあり、長いタームでの?感あり。ほんとにいいところがあるからこそ勘弁してほしいと思う、そんなおしいやつ。