風来坊

バーニング・シーの風来坊のレビュー・感想・評価

バーニング・シー(2021年製作の映画)
3.5
海底の地滑りで洋上の石油基地掘削基地が崩壊。海洋汚染を避けるため、石油会社は流失した原油を燃やす計画を立てるが、基地には主人公の愛する男性が残されていた。会社は彼を見捨てる中、主人公は彼を助けに向かうが…。ノルウェー製のパニックアクション。

「バーニング・オーシャン」と大まかに設定が似ています。
設定は似ているものの、構成はハリウッドのド派手な演出と違い、事故にあたる人達の葛藤を淡々とリアルに描いていました。
ドカンドカンと度々ではないですが、事故の時の映像には迫力があありました。

最初の事故が本筋ではなく伏線みたいになっているのは新鮮味を感じました。主人公の気持ちは分かるのですが…ちょっと感情的になりすぎやしないか…。単身ならいいけど、仲間を巻き込んでるし…。
私情なんだから仲間が望んだとはいえ、そこは断るのが筋でしょう…。
結局はあれのための要員で…何かご都合的な感じで萎えた…。

残された彼氏を助けに現地に降り立っても静かな雰囲気が逆に水面下で燻っていると思い不気味な怖さがある。
隠蔽など会社の事件の対応にもリアリティーがありますが、この大事故に大臣だけでノルウェーの首相が映像に出て来ないのはなんかなぁ…。

邦題通りの海が燃えるまで一時間以上掛かり、テンポ的な物は少し遅い印象。終盤の展開は強引ですがハラハラドキドキしました。
ラストお前が環境どうたら語るな!ツッコミいれちゃいました(笑)
ハリウッドとは違う感じの事故よりも人間に焦点を当てた作品で、強引さや主人公の私情など思うところはあるものの、なかなか面白く観れました。
風来坊

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