馬鹿と猿は高い所が好き…。
登山家〝ジョージ・マロリー〟は言った「なぜ、山に登るのか。そこに、山があるからだ」
何故、彼女らは命の危険を犯してまで高い塔に登るのか…、そこに塔があるからだと言ったか言わなかったかは知らないが、混沌とした日常社会の鬱々とした世界で生死と唯一体感できるデストピアはユートピアと隣り合わせの相即不離。
抑えても堪えても手足がガクガクと震える極限状態を危険を承知で自らの意思で挑むのは、ある意味で非常識な馬鹿にしか成し得ない社会から離脱できるクライマーズ・ハイ。
老朽化した高い電波塔に登って降りられなくなると言う物凄く単純で何の捻りもないストーリーだが、若干無理があっても其のシンプルさを最後まで貫き通したことは評価したい。
ココロは全く揺さぶられないが、下半身はゾワゾワと疼き騒いだ..★,