二瓶ちゃん

オレの記念日の二瓶ちゃんのレビュー・感想・評価

オレの記念日(2021年製作の映画)
3.5
「オレ」である桜井氏のための映画。
冤罪から逃れた桜井氏と、袴田氏、青木氏、との関わりを映像に収める。

20%ぐらい何言ってるかわかんなかったので、今まで見てきたドキュメンタリーの中では理解し難い部類だった。字幕もナレーションも機能していない。内容も含め国民救援会のPVのようなものなので、きっと私のような若者が見ることを想定して作られてはいないはずだ。

しかし十分に桜井氏の持つユーモアや寛容はわかったし、重みも伝わってくる作品だった。

まぁでも歌や詩に関しては私小説をひとつも超えていないところがあって、娯楽として享受するというよりも、敬老会の上手い人みたいな感じ。

確かに冤罪は逃れたが、桜井氏以外、布川事件における杉山氏などのことをもっと知りたかったし、布川事件自体の解決にも迫ってほしかったゆえにモヤモヤが残ったのでちょっと低めのこの評価。

この金という監督さんは冤罪系の映画が多いみたい。

トークショーに参加したけど、あれぐらいの短さでよかったな、自己満足の一歩手前ぐらいで。こんなこと書いてるけど、桜井さんの願いは刺さるというかわかると思った。でも、司法も思考停止していれば、こちら側も「司法悪」と思考停止しちゃあいないか?と問いたい。

国民救援会に接近して刑務所との関わりを深めるのも面白いかもしれない。