サマータイムブルース

GOのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
3.6
在日コリアンのお話
いや、コレは恋愛のお話

2001年の映画だけあって、みんな若い
窪塚洋介さんがカッコいい
この人って役者として、人として、常人と違う色気?オーラみたいのを感じます
体育館でのドロップキック、小学校の校門を軽々と飛び越える
きゃー、カッコいい!!
とても生き生きとして、輝いて見えました

だけどさらにカッコよかったのがその父親役の山崎努さん
今、こんな渋くてカッコいい役者さんいないんじゃないの
昔から憧れの存在です

「バトルロワイヤル」の時もそう思ったけど、山本太郎さんはどーも高校生には見えん(笑)
グリグリボウズの元秀どっかで見た顔だとずっと悩んでいたら、突然思い出した、新井浩文さんでした

杉原(窪塚洋介さん)の彼女がパーティーで知り合った桜井(柴咲コウさん)
彼女も不思議な魅力があって、2人はお似合い
途中までプラトニックなんだけど、彼女の実家の部屋ではいい感じに
突然ノックしてお姉さんが入ってきて、慌てふためく2人に爆笑しました
コレはみんな経験あるのでは?

杉原の民族学校時代からの付き合いのジョンイル(キムじゃないよ)との友情が素敵でした
特に金先生から杉原を庇ってくれたシーンはジーンとしました
だからこそ彼の顛末はびっくりしたし、悲しかったです

ところで、一般市民にコーヒー代貸してくれ、なんていうお巡りさん(萩原聖人さん)いないでしょ(笑)
2人で座って話し込むシーンが印象的でした

日本で、在日朝鮮人、韓国人として生きるのは、相当大変なことなのかもしれない
桜井のお父さんが在日を忌み嫌うのも分かるし、桜井が杉原を拒絶したのも理解できます

でも、好きな気持ちは抑えられないよね
「オレはオレだ」
素敵な終わり方でした

「バラと呼んでいる花を別の名前にしてみても美しい香りはそのまま」シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の台詞
全てそこに集約されていました

これ、クドカン脚本なのか
邦画にありがちな過剰な演出は苦手でした