もう20年以上前の映画かぁ、と思いながら、急にまた観たいと感じての再鑑賞。
在日韓国人を描いた映画なので、歴史的事実とかの問題もあるし、内容的には暗いものを想像してしまいがちだが、この映画は宮藤官九郎の脚本の力もあって、すごい明るくポップな映画で観ていて楽しい。
でも、ポップに見せつつも、日本で生まれた朝鮮人で国籍は韓国に変えたという主人公の揺れるアイデンティティをしっかり捉えてるんですよね。
「国境線なんか俺が消してやる」と前向きに立ち向かっていく窪塚洋介の姿は、本当にかっこいい。
あと、ナレーションで「恋愛についての物語だ」とも繰り返されるが、やっぱり窪塚洋介と柴咲コウのカップル像もかなりハマってる。
この映画の柴咲コウ、劇中のセリフを借りるけど、すげぇかわいかったっす…‼︎
好きな映画がフェリーニの『道』と、『シャイニング』と、『恋愛小説家』と『マグノリア』と、、、って、それだけで株価上がっちゃうし!
そのうえで、パンツ見えても気にしないわけでしょ!
そんな女の子、最高に決まってるじゃんか!(笑)
そんな最高の彼女の口から放たれる「血が汚い」という衝撃発言は、正直かなり心をえぐったし、その落差によって、恋愛を通して映画のテーマ性が深まったと思います。
劇場公開から時が経っても変わらず感じるのは、古い時代の価値観を、そのまま新しい時代に引き継いじゃダメだってこと。
反骨精神の塊であるこの映画の窪塚洋介、だからこそ魅力的。
改めてこの映画を観て、劇場公開時に観たときの印象と変わらず、楽しんで、考えさせられて、非常に良い青春映画でした!
(オマケにですが、水川あさみ出てたんですね! 見つけてちょっとニヤリとしてしまった。)